神奈川県横浜市を拠点に交通誘導警備・イベント警備を行っております、株式会社イージス代表の吉岡忠です。
残念ながら、この写真の人を知らない人が殆どだと思います。
佐々井秀嶺師。
仏教発祥の地、インドで活躍する日本人僧侶です。
日本人でありながらインド仏教最高指導者。
ヒンドゥー教徒が圧倒的多数を占めるインドで、数十万人まで減少した仏教徒を一億人にまで増やした。
世界遺産級の仏教遺跡、『マンセル遺跡』の発掘。
仏教の聖地なのに何故かヒンドゥー教徒に管理権を奪われているブッダガヤー菩提寺を仏教徒の手に取り戻す大運動を起こしている。
これだけの偉業を成している方にも関わらず、殆どの日本人が知らないとは残念な事です。
これ程の活動をするエネルギーの源泉は何なのでしょうか。
カースト制度の最下層に位置する被差別階級、”不可触民”を社会的差別から救う為です。
佐々井師はそれを『義侠心』と表現していますが。
そもそも原始仏教(釈迦の説いた教えを実践する哲学)の教えは神を否定(=ヒエラルキーの否定)し、人間を苦しみから解放するという教義です。
だからこそ佐々井師は釈迦を尊敬し、僧侶を志したという面もあるとは思いますが遥か異国の地で多くの人々を苦しみから解放する活動をし、実際に多くの人を救済しているという点で、彼は真の仏教者と言えます。
原始仏教は勘違い、あるいは妬みから『小乗(自分だけの悟りを目指す)』と呼ばれ、長年揶揄されてきましたが佐々井師の活動はまさに『大乗(多くの人を救う)』そのものです。
『小乗』『大乗』と分けている時点で仏教では無いと思いますが、それはさておき。
差別を無くし、人々を苦しみから救済する。
これ程までに世の中に貢献する活動があるでしょうか?
私流に言い換えれば「世の中を良くする」という活動ですが、そういう活動をしている人はみな”大乗実践者”です。
私が原始仏教に惹かれるのも釈迦や、佐々井師のような方の活動に共鳴するからです。
かといって私はこの偉人達のように教えを説いて世間を廻る訳では無く、会社経営という経済活動を行っているのみです。
しかし私は自分の活動が『大乗』であると決めつけております。
経済活動=お金儲けがどうして『大乗』になるのでしょうか!!
人を雇い、お客様にサービスを提供し、利益を出す。平たく言えばこの循環で組織を大きくしてゆくのが会社経営です。
大事なのはこの根本です。
何のために利益を出し、儲けるのか?
ここに贅沢をしたい、偉くなりたい、という我欲=煩悩が働いてしまえば、その時点でもうその活動は『大乗』ではなくむしろ『小乗』です。
そうではなくて我欲を離れ、煩悩を消し、利益を次なる発展の為に投資に回す。そしてその投資先は”人財”です。
“人財"が増えれば当然『世の中が良くなって』ゆく。
そう信じています。
ですから私は釈迦や空海、佐々井師のような人を見習い、心の拠り所としながら今日も『大乗的経済活動』を行っているのです。