こんにちは。
神奈川県横浜市を拠点に交通誘導警備・イベント警備を行っております、株式会社イージス代表の吉岡忠です。
先日、統計学YouTuber、サトマイこと佐藤舞さんの
『あっというまに人は死ぬから』
という本を読みました。
大人になると時間の経過が早くなるということは誰もが感じるはず。
ついこないだ年が明けたと思ったら、もう3月(笑)。
1年が過ぎるのはあっという間です。
しかし子どもの頃はどうだったでしょうか?
1年といったら永遠のように感じていたはず。
大人も子どもも時間の過ぎ方は平等な筈なのに、なぜこうも感じ方に違いが生じるのでしょうか?
サトマイさんは大人になると、時間を食べる『モンスター』現れるからだ、と仰っており、そのモンスターの正体を暴き、時間にコントロールされることなく時間の主となって充実した人生を送るためのアイデアを提起していているのが本書です。
『あっという間に死ぬ』というストレートすぎるタイトルに惹かれて即買いし、今の私に思いっきりブッ刺さる内容でした。
今回、この本の内容を自分なりに咀嚼したものを当ブログに記します。
『いかに充実した幸福な人生を送るか』
これは人類永遠のテーマです。
だからこそ世界中で古くから様々な宗教や思想・哲学が生まれ、発展し続けているのですが、なかでも偉大なる哲学者、お釈迦様は
「人生は『苦』である」
と説きました。
そしてその『苦』の正体を諦める(明らかにする)ことで消し去り、幸福を得ることが出来る。
その境地が『涅槃』であり、そこへ至る道を説いているのが仏教です。
『苦』の正体とは何か。
仏教では
・怨憎会苦
・求不得苦
・愛別離苦
・五蘊盛苦
・生、老、病、死
ですが、本書的にいうと
①死への恐怖
②孤独への恐怖
③責任への恐怖
です。
①死への恐怖
人は必ずいつか死ぬ。これは生命体に定められた理です。
しかし、誰もその『死』は永遠に自分の元へはやって来ないと思い込み、その事実から目を逸らすために仕事に熱中したり恋愛に夢中になり(自己欺瞞)、
“本当にやりたいこと”
を先延ばしにして死の瞬間に後悔する。
つまり死を恐れるが故、死というものを直視出来ないことで幸福から遠ざかる=苦
②孤独
人類は太古より集団生活を送ることによって生き残ってきました。故に本能的に孤独を恐れます。群れから飛び出し、
“本当にやりたいこと”
をしたら嫉妬されるんじゃないかとか、『村八分』になるんじゃないかという事を恐れ、周囲に合わせるまま自分を押し殺して空虚な人生を送り幸福から遠ざかる=苦
③責任への恐怖
人間は本来、自由です。自分の人生航路を自分で決められる。成功するも失敗するも自由。
しかし、選んだ道で必ず成功するとは限りません。
失敗して大変な苦難を経験するかもしれない。どちらに転んでもアナタが決めたこと。アナタの責任です。その責任を引き受けることを避け、
“本当にやりたいこと”
を押し殺して幸福から遠ざかる=苦
死・孤独・責任(=苦)を回避することで一瞬の安楽を得ることは出来ますが、それは”ほんとうの自分”の声を押し殺して生きることとなり、空虚な、不幸な人生で幕を閉じる事となってしまうのです。
では幸福な人生を送るには?
お釈迦様が
「『苦』を諦めよ」
と仰ったように、死・孤独・責任から逃げず、引き受ければ良いのです。
科学では生命体はある程度の負荷、つまりストレスがないと寿命を全うできないということが判明しております。
人間も例外ではなく、つまり『苦』がなければ充実した人生=幸福な人生を送れないのです。
人生は苦なり。
サトマイさんが本書で提言していることは、2600年前に仏陀が説いていた事を現代語訳してくれているかのようです。
一度きりの人生。
あの世へ旅立つ瞬間に
①死
②孤独
③責任
がアナタ(私)の元へ一気にやって来ます。
そのとき
「この人生で良かった」
と、思えるような人生であれば、それこそが充実した素晴らしい人生であり、あなたは至上の幸福感に包まれるでしょう。
え?
はやくそんな至上の光景が見てみたい?
大丈夫。
あっというまに、人は死ぬから。